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不眠症が改善した後睡眠薬をやめたいとのご相談を多く聞きます。統合失調症などとは違い理論上は中止することが可能ですが、離脱症状などに注意が必要のため、医師と相談し、ゆっくり減らしていくことが望まれます。 ご質問「不眠症です。睡眠薬をやめたいです」に対し、精神科医が約5分の動画でお答えしています。 出演：春日雄一郎（精神科医、医療法人社団Heart　Station理事長） こころ診療所吉祥寺駅前　https://kokoro-kichijoji.com 府中こころ診療所　https://fuchu-kokoro.com チャンネル登録お願いします　https://www.youtube.com/c/こころ診療所チャンネル ↓↓内容の詳細は下記になります。 ＜はじめに＞ ご質問にお答えします。今回は「不眠症です。睡眠薬をやめたいです」についてやっていきたいと思います。よろしくお願いします。 今回お受けしましたご質問は「不眠症です。睡眠薬をやめたいです」というご質問です。 答えとしては、「医師と相談しつつ、徐々に減らしていく」とお答えします。 ＜睡眠薬をやめたい＞ 不眠症で眠れない症状が改善したあと、睡眠薬をやめたいというご相談は多いです。 理論上は、多くの場合はやめること自体は可能です。（うまくいけば、再発リスクは比較的気にしなくて大丈夫） 一方でコツやタイミング、及びリスクなどはあるため、慎重に検討することが求められます。 ＜薬をやめる難易度の要素＞ まずは「症状の重さや環境」不眠が重ければ減らしにくいですし、寝る環境を整えづらい場合少し難易度は上がってきます。 あとは「薬の種類」ベンゾジアゼピン系のような依存があるものか、もしくは依存がないものかでも難易度は変わってきます。 そして「薬の量」薬が多いか少ないかで減らしやすいか変わってきます。 ＜うまくやめるコツ＞ 1つ目は「医師と相談する」2つ目は「徐々に減らしていく」3つ目は「薬以外の対策を並行する」、この3つです。 ①医師と相談する 薬を減らす「減薬」はある種のコツや症状によっての個人差などの複合的な要素がかなり大きくあります。 そのため、医師と相談してタイミングを見ながら徐々に行っていくことをお勧めします。 そして、自分で無理やり止めてしまった時に逆効果になることもあります。 ＜自分でやめた時のリスク＞ まずは例えば急にやめてしまった時に、急にやめて全く寝れなくなるなどが出ることがあります。 そして、これが他の症状とも合わさって、タイミングが悪いとうつなど精神不調の原因にも時になります。 そして、一回やめて全く寝られなかった経験の「イメージ」から心理的に減薬しにくくなることがあります。 ②徐々に減らしていく 睡眠薬は急に減らすとなかなか体が慣れず、それだけで不眠になってしまうことがあります。 そのため、「徐々に」ちょっとずつ減らすことで体が慣れない影響を減らしていきます。 そして、「慣れてきたらまた徐々に減らす」これを繰り返し、結果0に近づけていきます。 ③薬以外の対策を並行する ただ薬を減らすだけだと効果が減っただけになるため、眠りは結果眠れたとしても悪くなってしまいます。 そのため、薬以外のいろいろな対策を並行し、薬が減った分をカバーしていくことが大事です。 カバーの方法はさまざまあり、自分に合ったところから徐々にやっていくことをお勧めします。 １）リラックス 特に寝る前にうまくリラックスを図って寝やすくすることは大事です。 働いている方でしたら、仕事が終わった後、うまく切り替えてリラックスを図ることが大事です。 そして「寝る前の考え事」はリラックスの逆になり、一方考え事をなくすのは難しいため「他の時間にずらす」対策を取ります。 ２）睡眠環境 まず寝ると決めたら、他のことはしないことを習慣にして、もう寝ると決めたら、もうリラックスを図って寝ることに専念します。 そして音楽やアロマ等を活用してリラックスを図る一方、ネットなどを見るのは頭が働いて緊張につながるためなるべく控えます。 また、枕やベッドなど「狭い意味での」睡眠環境を整えていくことも大事です。 ３）生活環境 まずは「生活リズム」日中に動いて夜しっかり休む生活リズムを確立することが大事です。 そして「なるべくストレスをためない」ストレスがあっても、発散してため込まないような工夫をします。 そして「カフェインやアルコールには注意」。カフェインは午後以降は控え、アルコールもなるべく摂らないことが望まれます。 ＜まとめ＞ 今回はご質問「不眠症です。睡眠薬をやめたいです」を見てきました。 不眠症で睡眠薬をやめることは理論上は可能ですが、リスク等もあるため、慎重に行っていくことが大事です。 他の症状などを含め、医師と相談してタイミングを見つつ、減らす時も徐々に減らしていくのが基本になります。 そして、リラックスや生活リズムなど薬以外の対策を並行してやっていくことが大事になります。 こころ診療所グループ（医療法人社団Heart　Station） 府中こころ診療所（東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887) こころ診療所吉祥寺駅前(東京都武蔵野市吉祥寺南町1-4-3ニューセンタービル６階、☎0422-26-5695) #不眠症　#睡眠薬 　#やめたい 　#離脱症状 　#精神科医　　 【解説者】 医療法人社団Heart　Station　理事長　府中こころ診療所院長　春日雄一郎 精神科医（精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医） 2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。