【ニューヨーク=野村優子】米アマゾン・ドット・コムが30日発表した2020年4〜6月期決算は、純利益が前年同期比から2倍に膨らみ52億4300万ドルとなった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い各地で外出規制が広がり、ネット通販の需要が急増。従業員の感染対策費用として40億ドルを計上したが、これを吸収して大幅増益となった。
売上高は40%増の889億1200万ドルだった。コロナ禍で主力のネット通販事業が好調で、部門売上高は48%増の458億ドルだった。
1株利益は10.3ドル(前年同期は5.22)となり、市場予想(1.46ドル)を大幅に上回った。30日の米株式市場の時間外取引で株価は一時、同日終値より4%超上昇した。
同日の声明でジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は「予定通り、新型コロナ関連費用として40億ドル以上を費やし、従業員の安全を確保しながら需要が高いこの時期に商品を届けた」と指摘した。同社は従業員らに総額5億ドルの臨時ボーナスを支給したほか、3月以降に17万5千人を採用した。
主力のネット通販に加えて利幅の大きいクラウドコンピューティング事業の売上高は29%増の108億ドル。在宅勤務が広がるなかで、クラウドサービスの需要が伸びた。
2020/7/31 5:51 (2020/7/31 6:01更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62123460R30C20A7000000/