2017/6/20 15:32
20日の東京株式市場で日経平均株価は3日続伸し、前日比162円66銭(0.81%)高の2万0230円41銭で終えた。6月2日以来、半月ぶりに年初来高値を更新した。2015年8月18日以来、約1年10カ月ぶりの高値となった。19日の米株高や外国為替市場で進んだ円安を好感し、輸出関連株を中心に幅広い銘柄が買われた。
年初来高値を更新した日経平均株価(20日午後、東京都中央区)
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円相場は対ドルで111円台後半まで円安が進み、輸出採算が改善するとの期待から機械や輸送用機器に買いが広がった。スズキやコマツ、SMCが上げた。19日の米国株式市場でハイテク株が上昇した流れを引き継ぎ、村田製や東エレク、三菱電などが買われた。パナソニックは年初来高値を付けた。
ニューヨーク連銀のダドリー総裁が米景気の拡大局面が続くとの見方を示し、19日に米長期金利の低下が一服。東京株式市場でも利ざや拡大への期待が高まった保険や銀行など金融株には買いが先行した。もっとも国内金利が長期的に低位に推移するとの見方が強いなか金融株の上昇には懐疑的な見方も多く、大引けにかけては利益確定目的の売りが出て伸び悩んだ。SOMPOは年初来高値を付けた後に上げ幅を縮小し、T&Dは下落に転じた。
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前日比96.84ポイント(0.68%)高の1万4382.03だった。東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、11.18ポイント(0.70%)高の1617.25で終えた。年初来高値を付け、15年8月20日以来約1年10カ月ぶりの高値となった。
東証1部の売買代金は概算で2兆5192億円。売買高は18億3654万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1532と、全体の76%を占めた。値下がりは389、変わらずは99銘柄だった。
人工知能(AI)を使った新素材の研究開発で協力すると発表した三菱ケミHDや旭化成、三井化学はそろって上昇した。任天堂と資生堂は年初来高値を付けた。住友鉱やNTT、ファストリも買われた。一方、年初来高値を付けていたソニーやキヤノン、OLCは利益確定売りに押され下落に転じた。東ガスや中部電、JR西日本など内需関連株の一角が下げた。
東証2部株価指数は続伸した。東証1部への市場変更を月内に申請すると伝わったシャープが大幅に上昇した。ラオックスと技研製も買われた。半面、RVHとペッパーは下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕